土曜日は高校野球十勝支部・三つのブロックの決勝戦が行われました。Aブロックでは、近年安定して道大会に出場している白樺学園と帯広三条の強豪校同士の対戦となりました。選手層の厚い白樺はスタメンに二年生を5人起用します。バッテリー、セカンド、サード、センターです。一方三条も二年生エースが先発し若い伸び伸びした力でのプレイボールとなりました。
先行したのは白樺学園です。二回表の満塁から二年生七番井川がレフトオーバーのツーベースが出る等して三点を上げました。しかし、三条は中盤に一点づつを返し2-3として終盤へ・・・両チームの作戦はピッチャーの継投なのでしょう。互いに先発したのは右の本格派、二番手にはサウスポー、三番手には右の力投派と同じような起用法となり、この決勝戦にかける意気込みを感じました。中盤以降は完全に三条ペース・・・流石伝統校の重みを感じました。三条の二年生エース佐藤君とキャッチャーでキャプテンの市野君、五番ショートの新津君等はベースボールスクール卒業生です。
また、白樺の左ピッチャー村上君やサードの安田君もスクール卒業生とあり元気な姿が眩しかったです。そして、白樺村上君と三条市野君は小学校時代にバッテリーを組み全道制覇し全国大会に出場しました。小さい頃から良く知っている生徒達が目の前で決戦を迎えていると言うのは何とも形容しがたい事です。大会前に市野君はバッティング手袋を買いに来ました。「色々とお世話になりました!」と・・・。なんだか寂しい様な成長した子供を見送る様な胸騒ぎを覚えました。何度も紐を交換してあげたり、革を当てて縫ってあげたり・・・その時々の光景が思いだされます。村上君も決勝戦を控え、金具交換と縫いP調整を頼んできました。DESCENTEのクーリングジェルも頼まれました。たまたまウォーミングジェルしか在庫してなかったので速攻DESCENTEに電話して飛行機便にて大阪より取り寄せました。大変複雑な気持ちではありますが、決勝戦なので片方が勝ち片方が負ける・・・勝負の世界なので当たり前ですが、なんとも言えない気分です。
白樺のショート中田君からオーダースパイクを頼まれたのは5月に入ってからでした。通常2ヶ月はかかるスパイクなのですが、なんとか夏の大会に間に合わせたいと思い、一か八か勝負に出て手配かけました・・・なんと、決勝戦当日に帯広に到着するのが最短でして、運送屋止めにしてスパイクを取りに行き、そのまま球場へ走りました。車の中で紐を通しすぐ履ける様に段取りだけしておきました。球場に着くと丁度監督さんとバッタリ会ったのでお願いしました。まあ、裏話はつきません。だけど、どんな形であれ私も高校野球に参加してる気持ちでやっております(~_~;)試合の方は終盤混戦となり、結局延長10回にて白樺学園が5-4で帯広三条を下し6年連続11回目の北北海道大会出場を決めました。
Bブロックは帯広北と帯広大谷です。帯広北にもスクール生が多くさんいます。先発した二年生山本君、キャッチャー田中君、ファースト二年生掘君、サード奥井君、ショート稲富君等です。大谷も一、二年生にスクール卒業生が多数お世話になっております。帯広北は現三年生が秋の新人戦で一年と二年の時に全道大会で円山を経験しております。大谷は数年前から代決に出場し、安定した力で有力校として注目されているフレッシュな高校です。
いざ試合が始まると帯広北の選手の動きが固く緊張しているのがわかります。一方大谷は元気も良く伸び伸びプレーが目を引きました・・・試合は大谷が三点を入れ先制し、途中帯広北四番宮本君のレフトスタンドにぶちこむツーランホームランが出る等して6-5と逆転しましたが、最後まで守備のリズムが悪くタイムリーエラーが目立つ計6失策で自滅しました。 結局大谷が8-6で勝ち、春・夏・秋を通じて初の道大会出場を決めました。大谷系列は稚内・函館も道大会を決めたので大谷旋風となりました。悲願の初出場おめでとうございます。
Cブロックは久方ぶりの北北海道大会を目指す帯広南商と三年連続を目指す帯広工業の試合となりましたが、ワンサイドゲームとなり8-1の八回コールドにて帯広工業が10回目の北北海道大会出場を決めました。工業のエース平尾君とキャッチャー川口君はスクール卒業生です。南商のショート森君やファースト有田君もスクール卒業生で頑張っていました。
7月17日から旭川スタルヒン球場にて北北海道大会が開催されます。最後の栄冠を求めて、負けたチームの分も精一杯頑張って欲しいです!